インプラントは、1965年にスウェーデンの科学者ペル・イングヴァール・ブローネマルク教授が、本格的に人間への臨床応用を始めました。しかしインプラント自体の歴史は古く、紀元600年のインプラントが入ったミイラが発見されています。発見された場所は、中南米のボンジュラスで、貝殻でインプラントされた下あごの骨がみつかっています。

このようにインプラントの治療法そのものは古くから考えられていましたが、長い間にわたり、入れ歯での治療が主流でした。それはインプラントと骨がしっかりと結合し、自分の歯のように噛めるインプラントがなかったからです。

そのインプラントの歴史に終止符を打ったのは「チタン」でできたインプラントの出現でした。

その後40年間の間に、チタン以外のインプラントの材質も発見されたり、治療の技術も進んで現在に至っているわけですが、ほんの10数年までは歯科医師の中にも「インプラント」という言葉自体に 嫌悪感を持つ人もいました。

画期的な治療法の弱点は、治療費用が高いということです。私がインプラントという言葉を知ったのは、20年ほど前に、治療に行った歯医者さんに貼ってあったインプラントのポスター見たときです。でもそのときは、私にとってはインプラント治療は遠い存在でした。

それが5年ほど前に高崎に行ったとき、知人も、知人の友人もインプラントを入れていて驚きました。しかも何本も入れてありました。その中の一人は、「私の口の中は、乗用車何台分ものお金がかけてあるのよ。」と言って笑っていましたが、たしかに、インプラントを6本も入れてあれば、乗用車2、3台分にもなるのだそうです。ただし、その当時のインプラントの治療費は、今とは比べ物にならないほど高かったのです。

c集まっていたということ以外に、地方都市といっても高崎にはインプラントの技術が優れていた歯科医がいたのかなのかと、今になって想像されます。

インプラント治療の技術は、入れ歯の治療と比べたら、はるかに高度な技術が要求されるといいます。個人差があるとはいえ、現在では歯科医のインプラント技術のレベルも一様に高くなっています。

それでもなお残る課題は、インプラントの治療費です。以前から比べるとかなり安くなったとはいっても、入れ歯から比べたら数段の差があり、しかも医療保険が適用になりません。このことがインプラント治療のネックになっています。

しかし、入れ歯と違って噛みやすい、自分の歯のように食べられる、入れ歯よりも綺麗に見える、治療期間も短いなど、インプラントのメリットは大きく、インプラントによる治療を受ける人は益々増えています。